小児皮膚科

小児皮膚科を受診される方へ

診療のご案内
一般皮膚科
小児皮膚科
アレルギー科
皮膚外科
美容皮膚科
漢方治療
医療脱毛でどんな毛質・肌質・色でも美しい肌に 肝斑、しみでお困りの方に 9月より美白に効くビタミン剤の自費処方を始めます。 花粉症でお困りの方へ
tel:0474954111
BLOG
患者の気持ち

アトピー性皮膚炎、とびひ、イボ、水イボ、おむつのかぶれなど、お子様に多い皮膚疾患を拝見します。お子様の皮膚は、大人に比べて非常にデリケートなので注意が必要です。
また、お子様特有の皮膚症状も多く見られます。そのため、皮膚科専門医がしっかりと診察した上で、お子様お一人お一人に合った方法で治療致します。

小児皮膚科の主な対象疾患

アトピー性皮膚炎

アトピーのお子様の約60%は、血液検査をすれば5大食物アレルゲンのどれかに陽性を示しますが、実際に食べてみて皮膚が悪化するのは10%以下と言われています。食物検査が陽性だからといって、アトピー性皮膚炎の原因がその食物であり、除去さえすれば治ると考えるのはやや短絡的ではないかと思います。その食物を1週間程度食べさせないで皮膚がきれいになり、次の1週間食べさせてみて皮膚が悪くなった場合にだけ、その食品を3歳ぐらいまで控えさせると良いと考えます。

また、油分の足りない皮膚にとって、汗もかゆみを起こす刺激物であり、暑い季節には、肘や膝などの関節の内側や首のしわの所などに湿疹ができやすくなります。
乾燥肌や掻きこわしをそのままにしていると、ハウスダストやダニなどに対するアレルギーが起こってきます。湿疹ができてしまったら、治療のためのお薬の力を借りて良いに戻しましょう。

尚、アトピー性皮膚炎の治療にあたり、ステロイドの塗り薬に抵抗をお持ちの親御様もいらっしゃいますが、症状に応じて必要な量を必要な期間だけ使い、症状が軽くなったら薬を減らしたり、弱いものに変えたりすれば心配ありません。

当院では、「これはこのように~日間塗って、次は~日に受診して下さい。」といったように、詳しく具体的にご説明致しますので、どうぞご安心下さい。
そして、皮膚の状態が良くなった後に、保湿剤でスキンケアをきちんと続けることがとても大切です。

とびひ

とびひは、あせもや虫刺されを掻きこわした傷、すり傷、ジクジクした湿疹などに細菌が感染して起きます。これらの細菌は、健康な皮膚には感染しませんが傷ができていたりアトピー性皮膚炎があったりすると、皮膚の抵抗力が弱くなっているため感染してしまいます。

とびひの治療は、抗生物質とかゆみ止めの飲み薬を服用し、抗生物質軟膏とリント布に亜鉛華軟膏をのばして貼付し、包帯巻きをします。また、細菌培養検査にて原因となる細菌を同定し、最も効果のあるお薬を処方致します。

イボ

イボの治療は、液体窒素による凍結療法が基本です。尚、痛みに弱いお子様には薬剤塗布による治療(治癒までに時間がかかる場合や、一部自費診療になる場合があります。)も行っておりますので、詳しくはご相談下さい。

水イボ

水イボは、イボウイルスとは異なるウイルス(伝染性軟属腫ウイルス)の感染によっておこります。5~6歳児に最も多く見られ、放置しておいても1~2年で大部分は消えますが、自家接種して数を増やしたり、患児との直接の接触だけでなく、バスタオルやスポンジ、 ビ―ト板などの器物を介しても感染します。プールに入れないことや集団活動に制約がでることもあるので、お早めに治療されることをお勧め致します。

水イボの治療は、摘除が基本で、専用のピンセットで水イボを1個ずつ摘まんで中身を取ります。尚、痛みを軽減するため麻酔テープもございますので、お気軽にご相談下さい。

おむつかぶれ

尿や便に含まれるアンモニア、酵素などに皮膚が刺激され、おむつの当たるところに赤いブツブツやただれができます。尚、皮膚のシワの間にできている場合には、カンジ ダ皮膚炎の可能性があります。
おむつかぶれの際は、洗面器にぬるま湯を入れておしりを洗い、亜鉛華軟膏やワセリンを塗ります。また、ひどい時には弱いステロイド軟膏を塗ります。

カンジダ性皮膚炎

カンジダ性皮膚炎は、便の中にいるカンジダ菌が、皮膚の弱い赤ちゃんのお尻について炎症を起こし、股の皮膚のシワの間にまで赤いブツブツができたり、炎症のある赤い皮膚が端の方からむけて、ただれる事もあります。

カンジダ性皮膚炎の治療は、患部の皮膚を顕微鏡で調べてカンジダ菌がいるかどうかを確認し、カビに効く抗真菌剤の塗り薬を使用します。

ヘルペスウイルス感染症

1.口唇ヘルペス

最も一般的な病態で、発熱、紫外線の曝露、疲労などが誘因となりますが、実際には成人に比べて小児では少ないようです。皮疹の出現する1~2日前に局所に熱感、違和感、ピリピリとした刺激感などの前兆がみられ、小型の水疱が出現し、次第に集まって膿疱、糜爛になり、やがてカサブタになり7~10日で治ります。

2.ヘルペス性歯肉口内炎

乳幼児・小児のHSVの初感染のうち90%は不顕性感染ですが、ときに初感染の症状としてヘルペス性歯肉口内炎があります。高熱とともに口腔内、舌、口唇などに小潰瘍、白苔を有する糜爛が多発し、所属リンパ節の腫脹が著明で、口腔内の痛みにより摂食・飲水が困難となります。発熱は3~5日程度で解熱しますが、口腔内の病変の治療には約2週間ほどかかります。

3.カポジ水痘様発疹症

アトピー性皮膚炎に合併する例が多く、抗HSV抗体保有率の低下(以前は成人の70%ほどでしたが今は50%程度)と、重症型のアトピー性皮膚炎の増加に伴って、学童期~成人での発症が増加しています。
発熱、リンパ節腫脹などとともに、顔面に多発性の小水疱が多数出現し、さらに顔面全体に播種状に拡大し、水疱は破れて糜爛します。

4.ヘルペス性ひょう疽

指先に感染し多房性水疱を形成します。痛みが激しく、腋窩などの所属リンパ節が腫れ、発熱することもあります。乳幼児では指しゃぶりで口腔内病変から感染したり、逆に指から歯肉口内炎を生じることもあります。
ヘルペスウイルス感染症の治療は、抗ウイルス薬の内服が第一の選択しで、初期では特に高い有効性が見られます。口唇ヘルペスなどの再発に対しては、成人の場合は抗ウイルス薬の塗り薬のみで治療可能ですが、お子様の小児の場合には、抗ウイルス薬を内服した方が良いと思われます。

水痘・帯状疱疹

水痘(みずぼうそう)

水痘は、麻疹に次ぐ感染力の強いウイルスで、飛沫感染し罹患者の約80%は5歳までに発症しています。潜伏期は平均15日で、軽い発熱とともに顔面・体幹を中心に小紅斑が多発し、紅斑は速やかに赤い小水疱となり、水疱は徐々に膿疱化し、通常5~7日でカサブタ化します。

お子様の場合は一般に軽症であることが多いようですが、皮疹の拡大のみならず、発熱やかゆみの軽減につながるため、積極的に抗ウイルス薬の内服薬を処方します。

帯状疱疹

帯状疱疹は、高齢者に多く強い痛みを伴った皮膚病ですが、最近はお子様に発症する例もございます。体の片側に軽い痛みやかゆみとともに、赤いブツブツや水疱が帯状に出現し、次第に膿疱化し、約2週間でカサブタ化します。炎症が強く、皮膚に糜爛や潰瘍を形成して傷跡になることもあります。

軽症の場合は抗ウイルス薬の塗り薬でも治療可能ですが、やはり抗ウイルス薬の内服を処方します。
痛みやかゆみを抑えたりするだけでなく、炎症の程度を軽減して皮疹の拡大や程度を軽くすることによって傷跡になることを防ぐ効果もあります。

接触皮膚炎

1.砂かぶれ

手足の皮がむけたり、赤くなったり、ブツブツができたりします。砂遊びの後に生じるものが典型的ですが、原因は砂に限定されるわけではありません。汗による異汗性湿疹(汗疱状湿疹)と混同されて使用されているケースも多いようです。

2.ズック皮膚炎

足の裏~足の指が少し赤くなり、乾燥してカサカサとなり、やがて亀裂ができます。ゴム靴や靴に侵入した砂などの刺激が原因と考えられ、靴下を履くように指示することで軽快することもよくあります。

3.よだれかぶれ

よだれとともに付着する食べ物による刺激、よだれを拭き取る際の摩擦刺激、拭き取ることによる皮膚の乾燥など、複数の要因が重なり、口の周りはもとより、頬などにも皮膚炎を生じます。

4.植物によるかぶれ

お子様は、日常生活で様々な植物と接触する機会が多く、植物が触れた部分をなぞるように線状に赤くなったり、水ぶくれができたりします。原因となる植物はウルシ、ハゼ、ギンナン、イラクサ、最近ではガーデニングブームの影響で、サクラソウ、キクなどの報告も増えています。